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スパイロメトリーで測定できるのはどれか【看護師国家試験】

国家試験対策

第103回看護師国家試験の午後29問の出題されたスパイロメトリーについて解説していきます。

第103回追試 午後29問

1. 肺活量
肺活量は、最大吸息から最大呼息を行ったときに呼出される空気量で測定可能である。


2. 残気量
残気量は、最大限の呼息を行っても肺にまだ残っている空気量で測定できない。


3. 全肺気量
全肺気量は、肺活量と残気量を合計した値です。残気量が測定できないので、こちらも測定できません。


4. 動脈血酸素飽和度〈PaO2〉
動脈血ガス分析により測定します。血液を採取して測定するので、スパイロメトリーでは測定できません。

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スパイロメトリーとは?

呼吸機能検査(スパイロメトリー)とは、肺の容量や換気能力を調べる検査です。

喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)、間質性肺疾患など呼吸器系の病気が疑われるときにこの検査を行います。

検査では呼吸機能検査機(スパイロメータ)を使い、次のようなグラフが作成できます。

このグラフを「肺気量分画(スパイログラム)」と呼びます。

スパイロメトリーで測定できる項目

スパイロメトリーで測定できる項目は、次の通りです。

  • 呼吸数
  • 1回換気量・死腔・肺活量
  • 予備吸気量と予備呼気量
  • 肺活量
  • 1秒量と1秒率

呼吸数

呼吸数は、1分間に行われる呼吸の回数で、基本的なバイタルサインの一つです。

胸郭の動きを観察することで簡単に測定できます。

正常な呼吸回数
  • 成人:12~20回/分
  • 新生児:40~50/分
  • 1歳児:約30~35回/分
  • 5歳児:20~25回/分

成長と共に呼吸数は減少します。

正常値を覚えておくことは重要ですが、いつもと異なる呼吸状態を見つけることも大切です。

1回換気量・死腔・肺活量

1回換気量は、1回の呼吸で吸い込まれる、あるいは吐き出される空気の量で、成人では約500mlです。妊娠末期にはこの量が1.5倍に増加します。

吸い込まれた空気の一部は鼻腔や気管・気管支に留まり、ガス交換に関与しない部分を死腔と呼びます。この量は約150mlです。

肺胞換気量は次の計算式を使って、求めることができます。

肺胞換気量=一回換気量-死腔

なので、500ml-150ml=350mlです。この値に呼吸数を掛けて分時肺胞換気量を求めます。

分時肺胞換気量=肺胞換気量×呼吸回数

これにより、肺がどれだけ効果的にガス交換を行っているかを評価できます。

予備吸気量と予備呼気量

予備吸気量とは通常の呼吸後にさらに吸入できる空気の量を指し、予備呼気量は通常の呼吸後にさらに吐き出せる空気の量を指します。

成人の標準値は、予備吸気量が約2リットル、予備呼気量が約1リットルですが、個人差があります。

気管支喘息などで気道が狭窄していると、息が完全に吐き出せずに肺内に空気が残り、予備呼気量が増加します。

肺活量

肺活量とは、最大限に息を吸い込み、その後最大限に息を吐き出したときの空気の量を指します。

肺活量は以下の計算式で求められます。

肺活量 = 予備吸気量 + 1回換気量 + 予備呼気量

肺活量は、胸郭の大きさや胸郭の進展性によって決まるため、個人差があります。

一般的に、女性の肺活量は2~3リットル、男性の肺活量は3~4リットルです。

運動、特に水泳を続けることで肺活量が増えることがあります。

一方で、肺線維症のような病気では肺の進展性が減少し、重症筋無力症など呼吸筋の筋力低下がある場合も肺活量は減少します。

通常、性別、年齢、身長を考慮した計算式で予測肺活量を求め、その個人の実測肺活量が予測肺活量の何%に相当するか(%肺活量)を計算します。

%肺活量は80%以上が正常とされています。

1秒量と1秒率

最大限に息を吸って、最大限に息を吐いた時に出る空気の量を努力肺活量といいます。

その中で、呼気を開始してから最初の1秒間に吐き出せる空気の量を1秒量と呼びます。

1秒量が努力肺活量に対して何%かを表したものを1秒率といいます。

1秒率は、正常では70%以上です。しかし、気道が狭窄していると息が吐きづらくなり、この値が減少します。

スパイロメトリーは残気量の測定ができない

肺活量を測定した際、最大限に息を吐いても肺内にはまだ空気が残っています。これを残気量と呼び、標準的な成人では約500mlあります。

肺活量と残気量の合計が肺内に入る最大の空気量で、これを全肺気量といい、次の式で計算されます。

全肺気量=肺活量+残気量

残気量と予備呼気量を合計したものを機能的残気量といいます。呼気時に肺胞を流れる血液との間でガス交換が行われる量です。

気道の狭窄(閉塞性換気障害)があると、残気量は増加します。そのため、閉塞性換気障害では予備呼気量も増え、機能的残気量が大きく増加します。

ただし、残気量はスパイロメータでは測定できません。100%酸素を数分間吸入し、この間に呼出されるガス中の窒素濃度を測定することで残気量を測定します。

これにより、残気量の測定が可能となり、患者の肺機能をより正確に評価することができます。

スパイロメトリーまとめ

スパイロメトリーは、肺の機能が分かる検査です。

「呼吸数」「1回換気量・死腔・肺活量」「予備吸気量と予備呼気量」「肺活量」「1秒量と1秒率」などが測定できます。

しかし、「残気量」は測定ができません。そのため、「機能的残気量」や「全肺気量」も計算できないので覚えておきましょう。

これら内容をまとめたスライドを作りました。ぜひ活用してみてください。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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