第107回看護師国家試験の午前62問に出題された特別訪問看護指示書について解説していきます。
特別訪問看護指示書による訪問看護について正しいのはどれか。
1. 提供できる頻度は週に3回までである。
2. 提供できる期間は最大6か月である。
3. 対象に指定難病は含まない。
4. 医療保険が適用される。
1. 提供できる頻度は週に3回までである。
医療保険での原則は週3回であるが、特別訪問看護指示書があれば「毎日・複数回」訪問が可能である。
2. 提供できる期間は最大6か月である。
病状の急性増悪や終末期など医師が必要としたもので、原則は月に1回で、有効期間は14日間を限度としている。ただし、気管カニューレを使用している状態、真皮を超える褥瘡の状態は、月に2回まで交付できる。
3. 対象に指定難病は含まない。
医師が頻回な訪問が必要と判断したすべての患者が対象になる。そのため、指定難病も含まれる。
4. 医療保険が適用される。
訪問看護は介護保険、医療保険の2つの保険の適用があるが、特別訪問看護指示書は医療保険の訪問看護に適用される。
訪問看護では医療保険と介護保険が使える
訪問看護が介入するときに使う保険は「医療保険」と「介護保険」です。

そして、要支援・要介護認定を受けている場合は、介護保険が優先的に適応されます。
介護保険での介入は、慢性期で状態が安定している利用者の療養上の世話をし、以上の早期発見に努めます。
一方で、状態悪化時や医療的処置が必要になる場合は、医療保険での介入に切り替わり、診療の補助を行うことになります。
医療保険や介護保険の基本的な知識を復習したい看護学生はこちらの記事を参考にしてください。
訪問看護で医療保険が適応される条件
基本は介護保険が優先ですが、次の条件を満たす人は医療保険が適応されます。

この3つがとても重要で、今回は特別訪問看護指示書について詳しく解説をしていきます。
特別訪問看護指示書とは?
特別訪問看護指示書について、熊本県看護協会から引用すると次のように書かれています。
特別訪問看護指示書は、主治医が診療により、利用者が急性感染症等の急性増悪期、末期の悪性腫瘍等以外の終末期又は退院直後で「週4日以上の頻回の訪問看護の必要がある」と認めた場合に交付できるものであり、疾患や症状の制限はない。
熊本県看護協会
つまり、医師によって頻回な訪問が必要と判断され、次の3つに該当する方に交付される特別な指示書です。

医師が必要と判断すれば、疾患や症状の制限はなく、指定難病も含まれます。
特別訪問看護指示書は、原則月1回までしか交付できません。そして、14日間しか使えません。
特別訪問看護指示書が月2回交付できる場合
ただし、以下の条件を満たす場合に限り、月2回の交付が認められます。
この条件とは、真皮を越える褥瘡がある患者・気管カニューレを使用している患者です。

1枚の特別訪問看護指示書で14日間の訪問看護が提供できるため、2枚使用することで28日間(約1ヶ月間)医療保険の対象として訪問看護を受けることが可能になります。
これにより、患者は継続的な医療サービスを受けて状態の悪化を防ぐための手厚いケアが提供できるのです。
この制度は、重篤な状態にある患者に対する迅速かつ効果的な医療介入を可能にし、在宅での生活を支える重要な役割を果たします。
特別訪問看護指示書で毎日・複数回の訪問できる
特別訪問看護指示書を用いると、医療保険による訪問看護の利用範囲が大幅に広がります。
通常、医療保険での介入は週3日までしか介入できません。
しかし、特別訪問看護指示書が発行されると毎日の訪問ができるようになります。

さらに、1日複数回の訪問ができます。本人や家族が状態の変化を心配している場合、看護師が1日複数回、様子を見に行くことができます。
また、他の事業所も利用できるため、夜間対応している訪問看護事業所に夜間の状態観察をお願いすることが可能です。
24時間体制でのケアが実現し、患者の安心と安全をより一層確保することができます。
特別訪問看護指示書まとめ
訪問看護では「医療保険」と「介護保険」が使用され、要支援・要介護認定を受けた場合は介護保険が優先されます。
ただし、特別訪問看護指示書が交付された場合は医療保険での介入になります。
特別訪問看護指示書は、主治医が週4日以上の訪問が必要と判断した場合に交付され、疾患や症状に制限はありません。
通常月1回、14日間有効ですが、特定条件下では月2回の交付が可能です。
この指示書により、毎日・複数回の訪問や他の事業所の利用が可能になり、24時間体制のケアが可能になります。
ここまで読んでいただきありがとうございました。


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