PR

【看護学生必見】障害者総合支援法の自立支援給付を徹底解説

健康支援と社会保障制度

看護学生が最も苦手とする社会福祉関連の中で、今回は障害者総合支援法の自立支援給付を解説します。

自立支援給付は、必修問題だけでなく、一般・状況設定にもよく出題される分野です。

そのため、しっかりと勉強しておけば点数が上がり合格に近づくことができます。

内容が細かくややこしい部分もありますが、この記事の内容が理解できていれば怖いものなしです。

ケアドラ
ケアドラ

記事の最後には知識が確認できるように過去問をいくつか用意してるよ!

ぜひ最後までご覧ください。

スポンサーリンク

障害者総合支援法のサービスを確認しよう!

障害者総合支援法のサービスは、主に市町村が行っています。

都道府県が行ってるサービスもありますが、内容としては市町村が運営するサービスを支援する事業を行っています。

市町村が行っているサービスを大きく分けると「自立支援給付」と「地域生活支援事業」があります。

このうち、この記事では自立支援給付について詳しく解説していきます。

地域生活支援事業について詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。

では、次から詳しく見ていきましょう。

自立支援給付の5事業を覚えよう!

自立支援給付には、次の5つの事業があります。

  • 介護給付
  • 訓練等給付
  • 相談支援
  • 自立支援医療
  • 補装具

このうち、介護給付と訓練等給付を合わせて「障害福祉サービス」といいます。

それぞれのサービス内容や利用方法が異なるので、順番に見ていきましょう!

1.介護給付

介護給付とは、障害を持つ方が介護が必要なときに利用できるサービスです。

ケアドラ
ケアドラ

介護保険と違うから間違えないように気を付けてね!

介護給付には、次の9つのサービスがあります。

これらのサービスは看護師国家試験によく出てくるので、順番に似たようなサービスごとに分けてみていきましょう!

介護給付サービス⓵:居宅介護と重度訪問介護の違い

まずは、居宅介護と重度訪問介護の違いを見ていきます。

どちらのサービスもヘルパーが自宅に訪問して日常生活に必要な介護を行います。

しかし、対象者・支援内容・時間・柔軟性に違いがあります。

重度訪問介護は、常時介護が必要な障害者が対象なので、総合的な支援を状況に応じて柔軟に行うことができます。

また、時間の制限が3時間以上となっており、空白時間の規定がありません。

そのため、利用者に必要であれば24時間の利用が可能です。

【要注意】居宅介護と訪問介護の違い
看護学生
看護学生

ヘルパーが家に来てくれるなら、居宅介護は「訪問介護」と一緒だよね。

そうです。一緒なんです。

だけど、名称の違いに注意してください。

居宅介護は、「障害者総合支援法」での名称
訪問介護は、「介護保険法」での名称

サービス内容は一緒でも、法律によって名称が違うのです。

そして、このややこしいポイントが過去に出題されています。

第114回 午前87問

障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律〈障害者総合支援法〉に基づく障害福祉サービスはどれか。2つ選べ。

1. 訪問介護
2. 訪問看護
3. 療養介護
4. 重度訪問介護
5. 訪問リハビリテーション

答え:3・4

1. 訪問介護
障害福祉サービスでは、自宅で入浴、排泄などの介護を受けるサービスのことを居宅介護という。介護保険の訪問介護とは異なる。

2. 訪問看護
障害福祉サービスには訪問看護は含まれない。

3. 療養介護
医療機関における機能訓練、療養上の管理、看護、医学的管理の下における介護、日常生活上の世話などの必要な医療を要する障害者で常時介護を必要とする人について、主として昼間において、機能訓練、療養上の管理、看護、医学的管理の下における介護や日常生活上の世話を行うのが療養介護である。医療機関や施設などで、重度の障害がある人などにサービスを行うのがポイントである

4. 重度訪問介護
重度の肢体不自由者または重度の知的障害や精神障害により行動上著しい困難を有する障害者で、常時介護を必要とする人について、入浴、排泄、食事等の介護、調理、洗濯や掃除等の家事、生活等に関する相談及び助言その他の生活全般にわたる援助、外出時における移動中の介護を総合的に行うのが重度訪問介護である。入院した際には、医療機関との意思疎通の支援なども行う。重度の障害がある人が居宅で暮らせるようにサポートするのがポイントである。

5. 訪問リハビリテーション
障害福祉サービスには訪問リハビリテーションは含まれない。

ケアドラ
ケアドラ

サービスの名称の違いをしっかりと押さえておこうね!

介護給付サービス②:行動援護と同行援護の違い

次に、行動援護と同行援護の違いを見てみましょう。

どちらのサービスも障害を持っている方が、外出や移動時に必要なサポートを受けられるサービスです。

両者の大きな違いは対象者です。

行動援護は「障害者支援区分3以上の者」であるのに対して、同行援護は「視覚障害者」を対象にしています。

なので、サポート内容にも違いがあり、同行者は専門の知識を身に着けるために講習を受けなければいけません。

ケアドラ
ケアドラ

両者の違いを問う問題は出されてないけど、名前が似てるし問題にしやすいから今後出てくるかもしれないよ!

介護給付サービス⓷:療養介護と生活介護の違い

続いて、療養介護と生活介護の違いを見てみましょう。

療養介護の「療養」ってどういう意味?
看護学生
看護学生

療養介護と生活介護って名前が似ててややこしい。

そんな人は、「療養」の意味を覚えておきましょう!

療養とは、病気の治療のために体を休めて健康の回復を図ることです。

病気の治療で体を休めるために行く場所と言えば、「病院」ですよね。

なので、「療養介護」と聞いたら病院に入院して、治療・悪化予防のために医療・介護を受けると思い出せるようにしておきましょう。

介護給付サービス④:短期入所と施設入所支援

次は、短期入所と施設入所を見てみましょう。

短期入所と施設入所支援は、対象者・場所・目的に違いがあります。

介護給付サービス⑤:重度障害者等包括支援

重度障害者等包括支援とは、居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護、生活介護、短期入所、自立訓練、就労移行支援、就労継続支援、就労定着支援、自立生活援助を組み合わせて利用できるサービスです。

このサービスを利用できる方は次の通りです。

  • 障害支援区分6で意思疎通が極めて難しい障害者のうち次に該当する場合
    ⓵重度訪問介護の対象で、四肢すべてに麻痺がある寝たきり状態で「気管切開を伴う人工呼吸器による呼吸管理を行っている身体障害者」もしくは「最重度知的障害者」
    ②認定調査項目の行動関連項目の合計点数が10点以上

介護の必要性がとても高い障害者が利用できるサービスです。

こちらのサービスは令和5年の統計によると全国で25名しか使っていないので、覚えなくて大丈夫です。

2.訓練等給付

訓練等給付は、障害を持つ方が自立した生活や地域社会へ参加するのに必要な訓練を行うためのサービスです。

次の8つのサービスがあります。

自立生活援助と共同生活援助

まずは、自立生活援助と共同生活援助を見てみましょう。

対象者やサービス内容、種類、利用期間に違いがあります。

ただ、ここまで細かい内容は国家試験に問われないので、次のように覚えておけば大丈夫です。

  • 自立生活援助:一人暮らしを希望する障害者向けサービス
  • 共同生活援助:共同生活を希望する障害者向けサービス
共同生活援助と施設入所支援の違い
看護学生
看護学生

共同生活援助と施設入所支援は何が違うの?施設に入所して支援を受けるのは一緒だよね?

サービス内容は似ているのですが、活動場所や利用人数に違いがあります。

共同生活援助とは、障害のある人が一軒家やアパートなどに10名以下で共同生活し、助け合いながら生活できるサービスです。

一方、施設入所支援は、数十人~数百人ほどが生活できる施設に入居し、日常生活援助を受けられるサービスです。

  • 共同生活援助:少人数で生活
  • 施設:大人数で生活

ざっくりですが、こんなイメージで良いです。国試には問われたことがないので。

自立訓練(機能訓練・生活訓練)

自立訓練とは、自立した日常生活や社会生活ができるように身体機能・生活能力向上に必要な訓練を行うサービスです。

機能訓練と生活訓練の2種類があります。

両者の違いは目的です。

  • 機能訓練:身体機能の維持・向上
  • 生活訓練:生活能力の維持・向上

身体機能か生活能力のどちらかの向上を目的としているため、それぞれ携わる職業も異なります。

こちらは、名称と目的の違いを覚えておきましょう!

就労支援

就労支援とは、障害を持つ方が働けるように知識や技術の習得や就職のサポートを行うサービスです。

就労支援には、「就労移行支援」「就労継続支援」「就労定着支援」の3つがあります。

ケアドラ
ケアドラ

名前が似ていてややこしいからしっかりとサポート内容を覚えておこうね!

就労支援は、利用期間が定められているのが特徴です。

利用期限からなんの支援か選ぶ問題が過去に出題されているので、すこし細かいですが覚えておくと点数アップにつながります。

3.相談支援

障害を持つ方の悩みを解決するための相談窓口を設置しているサービスです。

大きく分けると「一般相談支援事業」と「特定相談支援事業」があります。

両者を比較すると違う部分があります。

  • 一般相談支援事業:地域生活に移行するための支援
  • 特定相談支援:サービス利用のための計画書作成・モニタリング

看護師国家試験には、一般相談支援事業の地域移行支援が出題されています。

出題頻度はそこまで高くありませんが、勘違いしないように覚えておきましょう!

4.自立支援医療

障害のある方の経済的な負担が増えないように、所得に応じて月あたりの上限額を設定するサービスです。

自立支援医療には、「精神通院医療」「更生医療」「育成医療」があります。

それぞれ対象や実施主体が異なるため、異なる部分を覚えておきましょう!

5.補装具費支給制度

補装具費支給制度とは、障害者の移動や仕事における作業・小児の将来における育成助長に必要な補装具の作成にかかる費用を補うサービスです。

このサービスを利用することで、利用者は1割負担で補装具を作ることができます。

残りの金額は、国・都道府県・市町村が50:25:25の割合で負担しています。

看護師国家試験では問われたことがないので、特に覚える必要はありません。

自立支援給付に関する看護師国家試験問題を解いてみよう!

第98回改変 午後80問

53歳の男性。統合失調症で入院した。退院後、ホームヘルプ(居宅介護)の利用を希望している。事前に必要なのはどれか。

1. 障害認定
2. 要介護認定
3. 生活保護認定
4. 障害支援区分認定

答え:4

1. 障害認定
居宅介護を受けるのに障害認定は必要ない。


2. 要介護認定
要介護認定は介護保険の訪問介護を利用するときに必要であるが、居宅介護では必要ない。

3. 生活保護認定
居宅介護を受けるのに障害認定は必要ない。

4. 障害支援区分認定
居宅介護は障害者総合支援法で定められたサービスのため、利用するには障害支援区分認定が必要である。

第105回 午後59問

Aさん(40歳、男性)は、5年前につとめていた会社が倒産し再就職ができず、うつ病になった。その後、治療を受けて回復してきたため、一般企業への再就職を希望している。Aさんが就労を目指して利用できる社会資源はどれか。

1. 就労移行支援
2. 就労継続支援A型
3. 就労継続支援B型
4. 自立訓練〈生活訓練〉

答え:1

1. 就労移行支援
就労移行支援は、一般企業への就職を目指す障害者を対象に、就職に必要な知識やスキル獲得のためのサポートを行うサービスです。


2. 就労継続支援A型
就労継続支援A型は、一般企業への就職が困難な障害者と雇用契約を結び、働く機会を提供するサービスである。Aさんの希望とは違う。


3. 就労継続支援B型
就労継続支援B型は、一般企業への就職が困難な障害者と雇用契約は結ばず、働く機会を提供するサービスである。Aさんの希望とは違う。


4. 自立訓練〈生活訓練〉
自立訓練(生活訓練)は、障害者に対して自立した日常生活を営むための訓練や相談を行うサービスである。就職に関する支援は行っていない。

第110回 午前61問

Aさん(57歳、女性)は1人暮らし。統合失調症で精神科病院への入退院を繰り返しており、今回は入院してから1年が経過している。日常生活動作〈ADL〉はほぼ自立し、服薬の自己管理ができるようになってきた。Aさんが退院に向けて利用するサービスとして適切なのはどれか。

1. 療養介護
2. 施設入所支援
3. 地域移行支援
4. 自立訓練としての機能訓練

答え:3

1. 療養介護
療養介護は、医療的ケアが必要な障害者が利用できるサービスです。Aさんに医療的ケアが必要とは書かれていないので適切ではありません。

2. 施設入所支援
施設入所支援は、施設に入所して日常生活支援を受けられるサービスです。AさんのADLはほぼ自立しているので適切ではありません。

3. 地域移行支援
地域移行支援では、これから地域で暮らそうとしている障害者の支援を行うサービスです。一般相談支援事業の一つとして行われています。Aさんの退院後に利用するサービスとして適切である。

4. 自立訓練としての機能訓練
自立訓練(機能訓練)は、リハビリテーションによる身体機能の維持・回復の支援を行うサービスです。AさんはADLがほぼ自立しているので、対象ではない。

第111回 午前67問

Aさん(22歳、統合失調症)は父親、母親、妹との4人暮らし。高校卒業後、アルバイトをしていたが、症状の悪化によって初めて精神科病院に入院した。退院後に一般企業で働きたいと希望している。看護師がAさんに提案するサービスで適切なのはどれか。

1. 行動援護
2. 就労移行支援
3. 自立生活援助
4. 地域定着支援

答え:2

1. 行動援護
行動援護とは、一人で行動するときの危険を回避するために必要な支援を受けられるサービスです。

2. 就労移行支援
就労移行支援とは、一般企業等で働きたい障害者が受けられるサービスです。Aさんの希望に適しています。

3. 自立生活援助
自立生活援助とは、一人暮らしの障害者に対して、自立した日常生活を送るために必要なサポートが受けられるサービスです。

4. 地域定着支援
地域定着支援は、退院や退所後に地域で生活する方の相談・支援を行うサービスです。Aさんは一般企業での就職を希望しているため、地域定着支援は適切ではありません。

第112回 午前67問

障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律〈障害者総合支援法〉に基づき、精神障害者に適用されるのはどれか。

1. 障害基礎年金
2. 一定割合の雇用義務
3. 精神障害者保健福祉手帳
4. 自立支援医療(精神通院医療)

答え:4

1. 障害基礎年金
障害基礎年金は、国民年金法に定められています。名前に「年金」がついてるので、選ばないようにしてください。

2. 一定割合の雇用義務
障害者を雇用するように義務づけているのは、障害者の雇用の促進等に関する法律(障害者雇用促進法)です。

3. 精神障害者保健福祉手帳
精神障害者保健福祉手帳の規定があるのは、精神保健及び精神障害者福祉に関する法律(精神保健福祉法)です。

4. 自立支援医療(精神通院医療)
自立支援医療(精神通院医療)は、障害者総合支援法に規定されています。

第112回 午後64問

一般の事業所や企業に就労を希望する精神障害者に対して行う支援で、24か月間を原則として就職に必要な訓練や求職活動を行うのはどれか。

1. 就労移行支援
2. 自立生活援助
3. ピアサポート
4. 就労継続支援A型

答え:1

1. 就労移行支援
就労移行支援とは、一般企業への就職を希望している障害者に就職支援をするサービスです。24ヵ月しか利用できないことを覚えておきましょう。

2. 自立生活援助
自立生活援助とは、障害を持ちながら一人暮らしをする方に向けたサービスです。問題文と一致しません。

3. ピアサポート
ピアサポートとは、同じ苦しみを抱える者同士で支え合う活動です。問題文と一致しません。

4. 就労継続支援A型
就労継続支援A型とは、一般企業へ就職困難な障害者に向けて、雇用契約を結んで仕事を提供するサービスです。利用期間はありません。問題文と一致しません。

第113回 午後63問

精神障害者保健福祉手帳の交付によって精神障害者に適用されるのはどれか。

1. 行動援護の介護給付
2. 所得税の障害者控除
3. 自立支援医療(精神通院医療)
4. グループホームで必要な日常生活上の援助

答え:2

1. 行動援護の介護給付
行動援護は、障害者総合支援法に定められている。

2. 所得税の障害者控除
所得税の障害者控除は、精神保健福祉法に定められている。

3. 自立支援医療(精神通院医療)
自立支援医療(精神通院医療)は、障害者総合支援法に定められている。

4. グループホームで必要な日常生活上の援助
グループホームで必要な日常生活上の援助は、障害者総合支援法で定められている。

第109回 午前96問

Aさん(56歳、男性、会社員)は、デスクワークが多い仕事をしている。40歳時の会社の健康診断で2型糖尿病と診断され、紹介されたクリニックで血糖降下薬を処方されて内服を継続していた。50歳ころから視力の低下と持続性蛋白尿を指摘され、腎臓内科を受診し食事指導を受けた。しかし、仕事が忙しく食事指導の内容を守れていなかった。1年前から、足のしびれが出現するようになった。

Aさんは、緊急血液透析によって全身状態が改善した。その後、シャント造設術を受け、週3回の血液透析となり、退院後は職場に近いクリニックで維持血液透析を受けることが決定した。Aさんから、退院後の生活について「仕事に復帰予定ですが、医療費の支払いが心配です」と発言があった。

維持血液透析により身体障害者手帳を取得したAさんが利用できる医療費助成制度はどれか。

1. 医療扶助
2. 自立支援医療
3. 訪問看護療養費
4. 認定疾病に対する医療の給付

答え:2

1. 医療扶助
医療扶助は生活保護法に定められている。Aさんが生活保護の対象であると書かれていない。

2. 自立支援医療
自立支援医療は、障害者総合支援法で定められている。透析をしている方は身体障害者に該当するため、自立支援医療の更生医療が利用できる。

3. 訪問看護療養費
訪問看護が必要であると判断できる情報がないため、不正解。

4. 認定疾病に対する医療の給付
認定疾病に対する医療の給付は「原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律」に定められている。Aさんは該当しない。

第106回 午後59問

障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律〈障害者総合支援法〉に基づいて、障害者が利用できるサービスはどれか。

1. 育成医療
2. 居宅療養管理指導
3. 共同生活援助〈グループホーム〉
4. 介護予防通所リハビリテーション

答え:3

1. 育成医療
育成医療は、18歳未満の障害児が対象です。障害者が利用できるサービスではありません。

2. 居宅療養管理指導
居宅療養管理指導は、介護保険に定められているサービスです。障害者総合支援法ではないので、誤りです。

3. 共同生活援助〈グループホーム〉
共同生活援助(グループホーム)は、障害者総合支援法に定められているサービスです。障害者が利用することができます。

4. 介護予防通所リハビリテーション
介護予防通所リハビリテーションは、介護保険に定められているサービスです。

第107回 午後58問

母子保健施策とその対象の組合せで正しいのはどれか。

1. 育成医療 ― 結核児童
2. 養育医療 ― 学齢児童
3. 健全母性育成事業 ― 高齢妊婦
4. 養育支援訪問事業 ― 特定妊婦

答え:4

1. 育成医療 ― 結核児童
育成医療は、障害者支援法に定められているサービスです。18歳未満の障害児が対象で、医療費の給付を行います。結核児童を対象としているのは「療育医療」です。

2. 養育医療 ― 学齢児童
養育医療は母子保健法に定められています。未熟児に対して医療給付が行われるサービスです。学齢児童が対象ではありません。

3. 健全母性育成事業 ― 高齢妊婦
健全母性育成事業は、思春期の男女を対象としたサービスです。高齢妊婦が対象ではありません。

4. 養育支援訪問事業 ― 特定妊婦
特定妊婦は、児童福祉法に規定されています。出産前から支援が必要と認められる妊婦を対象としており、特定妊婦は該当する。

第111回 午後108問

Aさん(32歳、初産婦)は妊娠39週4日に3,200gの男児を経腟分娩で出産した。分娩時に会陰切開縫合術を受けた。児のApgar〈アプガー〉スコアは1分後9点、5分後10点であった。分娩時の出血量200mL、分娩所要時間12時間30分であった。分娩室から病室に帰室する前に尿意を自覚したためトイレまで歩行し、排尿があった。

産褥4日、看護師はAさんに退院指導をすることにした。Aさんの児の経過は順調である。Aさんと児が受けられるサービスとして、看護師が退院指導時に説明するのはどれか。

1. 養育支援訪問
2. 育成医療の給付
3. 養育医療の給付
4. 乳児家庭全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん事業)

答え:4

1. 養育支援訪問
養育支援訪問は、養育支援が必要な糧に訪問する事業です。Aさんの子に必要と判断ができる情報がない。

2. 育成医療の給付
育成医療は、障害者総合支援法で定められているサービスです。障害児である情報がないため不適切である。

3. 養育医療の給付
養育医療給付とは、未熟児に対して医療費の支給がされるサービスです。未熟児に該当しない。

4. 乳児家庭全戸訪問事業(こんにちは赤ちゃん事業)
乳児家庭全戸訪問事業とは、子どもが生まれたすべての家庭を訪問する事業です。Aさんに該当する。

第112回 午後100問

A君(5歳)は父親(40歳)、母親(38歳)と兄(10歳)の4人家族である。A君は生後6か月のときに白血病と診断され化学療法で寛解し、退院後は幼稚園に登園していた。4歳になって再発し、兄を骨髄ドナーとした造血幹細胞移植を受けた。A君が利用できる制度はどれか。

1. 自立支援医療
2. 指定難病の医療費助成
3. 未熟児養育医療の給付
4. 小児慢性特定疾病医療費助成

答え:4

1. 自立支援医療
自立支援医療は、障害者総合支援法に定められているサービスです。障害児に該当する情報がないため、利用できません。

2. 指定難病の医療費助成
指定難病の医療費助成は難病法に定められています。白血病は指定難病でないので、利用できません。

3. 未熟児養育医療の給付
未熟児養育医療は、母子保健法に定められています。未熟児を対象としており、A君は該当しない。

4. 小児慢性特定疾病医療費助成
小児慢性特定疾患医療は、児童福祉法に定められています。18歳未満で国が指定する疾患にかかっている児童に医療費を給付するサービスです。白血病は小児慢性特定疾病の対象疾病なため、A君は利用できます。

第112回 午後111問

Aさん(58歳、男性)は、年金の給付を受けて生活している父親(82歳)と2人暮らしで、母親は2年前に亡くなっている。20歳のときに統合失調症と診断された。20歳代で何回か仕事に就いたが長続きはしなかった。40歳からは無職で、デイケアへ通所していた。1年前にデイケアを中断してからは、ほとんどの時間を自宅で過ごしているが、月1回の外来通院は継続している。Aさんが飲まなかった薬がたくさん残っていることを父親が発見し、主治医に相談した。この相談をきっかけに、週1回の精神科訪問看護を導入することになった。初回訪問時にAさんは「薬は飲み忘れたんです。心配かけてごめんなさい」と父親と訪問看護師に話した。

初回訪問から6か月、Aさんの状態は安定し、デイケアへ週3回程度は通所できるようになった。一方で、父親は「Aは食事も作れないし、家のことができないので、自分が死んだ後のことを考えると1人で生きていけるのかが心配だ。どうしたらよいか」と訪問看護師に相談した。それを聞いたAさんも「父が死んだ後の生活が心配だ」と話した。

現時点でAさんと父親へ提案する社会資源で適切なのはどれか。

1. 生活保護
2. 地域移行支援
3. グループホーム
4. 障害者権利擁護センター

答え:3

1. 生活保護
生活保護は、最低限度の生活を保障するための制度です。生活に困窮している情報がないため該当しません。

2. 地域移行支援
地域移行支援は、施設や病院から地域の生活に移行する方を対象としたサービスです。すでにAさんは地域で生活しているので、対象ではありません。

3. グループホーム
グループホームは、同じ障害のある人同士で生活し、日常生活に必要な支援を受けながら、共同生活をする支援住居である。障害者総合支援法に定められているサービスで、精神疾患のある方は利用できます。Aさんの今後の生活に適している。

4. 障害者権利擁護センター
障害者権利擁護センターは、虐待されている疑いのある方の相談や通報を受ける窓口です。Aさんが虐待されている情報がない。

第108回 午後114問

Aさん(40歳、男性、会社員)は、うつ病と診断されていた。最近、仕事がうまくいかず、大きなミスを起こし、会社に損失を与えたことから自分を責め不眠となり、体重が減少した。ある朝、リビングの床で寝ているAさんを妻が発見し、大きな声で呼びかけたところ、Aさんは1度目を開けたが、すぐ目を閉じてしまった。ごみ箱に、からになった薬の袋が大量に捨ててあり、机には遺書があった。救急搬送後、意識が清明となり、身体的問題がないため精神科病院に入院となった。

入院後3か月、Aさんは退院予定となり、元の職場に戻るための準備をすることになった。Aさんは「すぐに仕事に戻るのではなく、規則正しく生活することなどから、段階的に取り組むほうがいいのではないか」と訴えていた。

Aさんの職場復帰を含めた退院後の生活を支援するために適切なのはどれか。

1. 自立訓練
2. 就労移行支援
3. 就労継続支援
4. 精神科デイケア

答え:4

1. 自立訓練
自立訓練給付の生活訓練は、生活リズムを整えるための支援を受けられる。しかし、目的が一人での生活ができるようにするためなので、就職に向けた支援は別の支援を利用する必要がある。Aさんは復職も視野に入れているため、4番の方が適切。

2. 就労移行支援
就労移行支援は、一般企業に就職したいと希望している障害者を支援するサービスです。Aさんは就職よりまずは規則正しい生活を希望しているため該当しない。

3. 就労継続支援
就業継続支援では、一般企業への就職が困難な障害者に就労の機会を提供するサービスです。Aさんは就職よりも規則正しい生活を希望しているため該当しない。

4. 精神科デイケア
精神科デイケアでは復職プログラムを用意している場所もあり、生活リズムの改善やスキルを学ぶことができるので適切である。

第111回 午後111問

Aさん(35歳、男性、会社員)は妻(32歳、主婦)と子ども(2歳)と3人暮らし。5年前にうつ病と診断された。半年前に営業部門に異動し、帰宅後も深夜まで仕事をする日が続いていた。「仕事のことが気になってしまい、焦りと不安ばかりが増して眠れない。会社に行くのが苦しい、入院させてもらえないか」と訴えがあり、休養と薬物の調整を目的として精神科病院に入院となった。入院後、Aさんから「実は薬を飲むのが嫌で、途中から飲むのをやめていたんです。薬を飲みたくないのですが、どうしたらよいでしょうか」と看護師に相談があった。

Aさんのうつ症状は改善し、多職種で退院に向けた話し合いを始めた。会社の休職制度を利用し休んでいるAさんは、「薬が効いたので、今後も薬を飲み続けることが大切だと思っている。異動したばかりなので仕事に早く戻らなければと思うが、休職してからずっと入院しているので、すぐに働ける自信がない」と看護師に話した。

退院に向けてAさんが利用する社会資源で適切なのはどれか。

1. 就労継続支援
2. リワーク支援
3. 障害者社会適応訓練事業
4. ジョブコーチによる支援

答え:2

1. 就労継続支援
就労継続支援は、障害者総合支援法で定められているサービスです。一般企業への就職が困難な方を対象としています。Aさんが一般企業への就職が困難という情報がない。

2. リワーク支援
リワーク支援は、精神疾患で休業している方が復職に向けて行われるサービスです。Aさんは早く戻らなければと復職の希望を示しているため、リワーク支援が適切である。

3. 障害者社会適応訓練事業
障害者社会適応訓練事業は、働きたい障害者が仕事に必要な知識や技術を身に着けるため、一定期間事業所に通い、一般就労を目指すサービスです。Aさんは復職を希望しているため、適切でない。

4. ジョブコーチによる支援
ジョブコーチは、障害者の職場に出向き、支援を行うサービスです。職場での支援が必要な方が利用できますが、Aさんは職場での支援を希望しているという情報はありません。

第102回 午後99問

Aさん(23歳、女性)は、大学受験に失敗して以来、自宅に引きこもりがちになった。母親は、Aさんについて「中学時代までは成績優秀で、手のかからない、おとなしい子どもだった」と言っている。両親と妹との4人で暮らしている。1年前から手洗いを繰り返すようになり、最近では夜中も起き出して手を洗い、手の皮がむけてもやめなくなった。心配した母親が付き添って受診したところ、強迫性障害と診断された。Aさんには極度に疲労している様子がみられたことから、本人の同意を得て、その日のうちに任意入院となった。

入院後1か月が経過した。Aさんはカーテンを閉め切って1人で過ごしていることが多いが、薬物療法や認知行動療法による効果が認められ、手洗い行為はほとんどみられなくなった。主治医、Aさん及び家族で話し合った結果、1か月後の退院を目指すことになった。

退院するまでの期間に参加を勧めるプログラムとして適切なのはどれか。2つ選べ

1. 回想法
2. 森田療法
3. 就労移行支援
4. 家族心理教育
5. 生活技能訓練〈SST〉

答え:4・5

1. 回想法
回想法は昔の思い出や経験を語り合う治療で、脳を活性化し、精神の安定化や認知症の進行予防が期待されます。Aさんは回想法の対象に一致しない。

2. 森田療法
森田療法は恐怖症、強迫神経症、不安神経症、心気症などの方が「あるがまま」という心を育てることによって神経症を乗り越えていく治療法です。治療期間が3か月程度必要で、1ヵ月後の退院を目指しているAさんに適切ではない。

3. 就労移行支援
就労移行支援とは、一般企業での就職が難しい障害者に就労の機会を提供するサービスです。Aさんが就労の希望があるか情報がないため不正解です。

4. 家族心理教育
Aさんが退院し家族とともに生活を送るうえで、家族がAさんの疾患を理解する必要がある。

5. 生活技能訓練〈SST〉
生活技能訓練(SST)は、ストレス対処や問題解決のスキルを身に着けるための訓練です。Aさんがストレス対処法を身につけ、強迫行為を軽減させることにつながる。

第106回改変 午後108問

Aさん(28歳、女性)は、両親と3人で暮らしている。24歳のときに統合失調症を発症し治療を開始している。Aさんは大学卒業後に一度就職したが、発症後に退職し、現在も無職である。2週前から元気がなく、自室に引きこもって独り言を言っているのが目立つようになったため、両親同伴で外来を受診した。両親からは、1年前から便秘が続き、Aさんが薬の副作用(有害事象)を気にするようになったという話があった。

さらに3か月後、家事の手伝いができるようになり、家庭内で落ち着いた日常生活を送れるようになった。Aさんは「自分のことは自分でできるようになって、将来はまた働きたい」と話すようになり、社会復帰に向けて社会資源の利用を検討することになった。

この時点でAさんに紹介する社会資源で適切なのはどれか。2つ選べ

1. 就労移行支援
2. 地域活動支援センター
3. 居宅介護〈ホームへルプ〉
4. 短期入所〈ショートステイ〉
5. 共同生活援助〈グループホーム〉

答え:1・2

1. 就労移行支援
就労移行支援は、一般就労を希望している障害者に職場で必要な知識や技術を提供するサービスです。Aさんは働きたいと希望しているため、適切である。

2. 地域活動支援センター
地域活動支援センターは、社会とのつながりを作るため社会とのつながりを作る機会を提供しています。Aさんは自宅に引きこもることがあったので、日中の活動の場を提供し、人とのかかわりを持つ環境が必要である。

3. 居宅介護〈ホームへルプ〉
居宅介護は、ヘルパーが訪問して日常生活援助をするサービスです。Aさんは介護が必要な状態ではありません。

4. 短期入所〈ショートステイ〉
短気入所は、施設へ短期間入所し、日常生活援助を受けるサービスです。Aさんは自宅で生活できているため必要ありません。

5. 共同生活援助〈グループホーム〉
共同生活援助は、同じ障害を持つ方とお互いに助け合いながら生活するサービスです。Aさんは自宅で生活できているため、必要ありません。

第113回 午前113問

Aさん(22歳、男性)は、高校卒業後に就職したが、同僚との関係がうまく築けず、転職を繰り返している。「他の人と自分はどこか違う。自分の将来が不安だ」と感じたAさんは精神科クリニックを受診し、自閉症スペクトラム障害と診断された。Aさんは小学生のころから他人の気持ちが理解できないときがあり、対人関係を築くことが苦手で、学校で孤立していた。また、偏食が強く、るいそうがみられたために、同級生から容姿のことでいじめられたことがあった。中学校や高校では忘れ物が多く、集団生活になじめなかった。

クリニックに通院し半年が経過した。現在、Aさんは無職である。Aさんは仕事が長続きしないことで将来への不安が強く、自身の適性にあった職場を探したいと希望している。外来看護師は主治医とも相談し、Aさんに就労移行支援のサービスについて伝えることにした。Aさんへの説明で適切なのはどれか。

1. 「仕事が見つかるまで期限なく通所できます」
2. 「同じ障害を持つ仲間との共同生活が原則です」
3. 「一般就労に向けて知識や能力の向上を目指します」
4. 「生活リズムを整え、集団に慣れていくことが目的です」

答え:3

1. 「仕事が見つかるまで期限なく通所できます」
就労移行支援サービスの利用は原則24ヵ月(2年間)なので、期限なくという説明は誤りです。

2. 「同じ障害を持つ仲間との共同生活が原則です」
同じ障害を持つ仲間との共同生活は共同生活支援(グループホーム)の説明なので、適切ではありません。

3. 「一般就労に向けて知識や能力の向上を目指します」
就労移行支援は、一般の就労を希望している障害者に向けて知識や技術を提供するサービスです。説明として適切です。

4. 「生活リズムを整え、集団に慣れていくことが目的です」
生活リズムを整えて、集団に慣れていくことを目的としているのは精神科デイケアです。

障害者総合支援法の自立支援給付のまとめ

自立支援給付は、看護師国家試験でよく出題される項目です。

  • 介護給付
  • 訓練等給付
  • 相談支援
  • 自立支援医療
  • 補装具

上記5つのサービスで、特に看護師国家試験に出題されたことのあるサービスは次の通りです。

このサービスは必ず覚えておこう!
  • 居宅介護
  • 重度訪問介護
  • 自立訓練
  • 就労移行支援
  • 地域移行支援
  • 精神通院医療・更生医療・育成医療

また、介護保険や身体・知的・精神障害福祉法、児童福祉法など、他の法律との関連があるので一緒に勉強しておくようにしましょう!

ここまで読んでいただきありがとうございました!

コメント