社会保障制度は看護師国家試験で、毎年必ず出題される範囲です。
しかし、とても複雑でややこしい分野のため、点数が取れずに困っている看護学生が多いのではないでしょうか?
- なにから勉強を始めればいいのかわからない。
- たくさんの難しい用語や法律があって覚えられない。
- 本やネットで探してもよくわからない
このような悩みを抱えている看護学生のために、この記事では社会保障制度についてわかりやすく解説しています。
記事の最後には、理解度チェックのために看護師国家試験の過去問を用意しています。
最期まで読んで、挑戦してみてください!
社会保障制度とは?
厚生労働省によると、
社会保障制度は、国民の「安心」や生活の「安定」を支えるセーフティネットです。子どもから子育て世代、お年寄りまで、全ての人々の生活を生涯にわたって支えるものです。
社会保障とは何か|厚生労働省から一部引用
つまり、私たちが生活に困窮したとき、生涯にわたって最低限の生活が送れるように基盤を整えてくれているのが、社会保障制度というわけです。
社会保障制度の理念は憲法第25条に基づく
1947年に日本国憲法が施行され、1950年に社会保障制度に関する勧告が出されました。
社会保障制度はもともと貧困の予防と救済を目的に創設された制度ですが、
この勧告により防貧政策から生活保障政策へと形を変えていきました。

「社会保障制度に関する勧告」の一文を引用すると
日本国憲法第25条は,(1)「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」(2)「国は,すべての生活部面について社会福祉,社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」と,規定している。これは国民には生存権があり,国家には生活保障の義務があるという意である。
社会保障制度に関する勧告から一部引用
つまり、社会保障制度は、憲法第25条に書かれている生存権に基づいて作られた制度なのです。
そして、看護師国家試験にはこの憲法第25条を問われる問題が出てくるので、しっかり覚えておきましょう!
看護師国試で問われる社会保障制度の4本柱
私たちが安心・安定した生活を送ることを保障している社会保障制度は、以下4つの柱(制度)から成り立っています。

こうやって見てみると、看護師国家試験ではこの4本柱に関わる問題を出しているのが分かりますね。
これらの制度を細かく説明していくと、とても長くなってしまいます(-_-;)
なので、今後分割して投稿していきます。
今回は、各制度の概要をざっくり把握していきましょう!
社会保障制度①社会保険制度とは?
社会保険制度は、人生のさまざまなリスクに備えて、人々があらかじめお金を出し合って備えておき、実際に遭遇した人に必要なお金やサービスを支給する制度です。
社会保険制度には、以下5つの種類があります。

それぞれ詳しく知りたい方は、以下の記事を読んでみてください!
社会保障制度②社会福祉制度とは?
社会福祉制度は、生活を送るうえでハンディキャップがある人に対して、支援を行う制度です。
対象となる方は次の通りです。

これらに該当する人々は、
- 生活保護法 → 経済的困窮者
- 児童福祉法 → 子ども
- 母子及び父子並びに寡婦福祉法(母子福祉法) → ひとり親
- 知的障害者福祉法 → 知的障害者
- 身体障害者福祉法 → 身体障害者
- 老人福祉法 → 高齢者
- 高齢者の医療の確保に関する法律(高齢者医療確保法) → 高齢者
- 社会福祉法 → 福祉サービスの成長
このような福祉八法によって守られているのです。
詳しくは後ほど公開しますのでお待ちください。
社会保障制度③公的扶助制度とは?
扶助とは、
「扶」も「助」もたすけるという意味で、「扶助」となると力を添えてたすけるという意味を持ちます。
共済って、いったいどんなの?|一般社団法人 日本共済協会より引用
つまり、公的扶助制度とは、国が生活に困っている人に対して公のお金を使って、健康で文化的な最低限度の生活を過ごせるよう力添えする制度です。
公的扶助制度には、生活保護法が該当しており詳しくは、作成中なのでお待ちください。
社会保障制度④保健医療・公衆衛生とは?
すべての人が健康で安全な生活するための予防や衛生に関する制度です。
医療サービスや保険事業、母子保健、公衆衛生などが該当します。
こちらも詳しくは作成中なのでお待ちください。
社会保障制度と一緒に問われるノーマライゼーションとは?
ノーマライゼーションは、1959年にデンマークで知的障害者福祉法が成立した際に誕生した言葉です。
社会福祉用語であり、障害者や高齢者などが地域の中で平等に生活するために、社会基盤や福祉の充実などを整備していく考え方です。
社会的弱者を特別視せずに、それぞれが生きがいを見つけ、役割を担っていける社会を作っていくため、障害者の自立と社会参加の促進に取り組んでいます。
具体的な取り組みとして、バリアフリーやユニバーサルデザインといったものがあります。
看護師国試で問われる社会保障制度の理念まとめ
社会保障制度は、もともと貧困者を救うための制度でした。
しかし、時代の変化とともに役割も変化し、現在は生活保障を目的としています。
具体的な社会保障制度は、「社会保険」「社会福祉」「公的扶助」「保健医療・公衆衛生」4つの柱です。
そのため、看護師国家試験ではこれらに関する問題が出題されます。しっかり勉強して得点アップを目指していきましょう!
看護師国試に出題された社会保障制度に関する問題を解いてみよう!(全3問)
日本国憲法第25条で定められているのはどれか。
1. 国民の平等性
2. 国民の生存権
3. 国民の教育を受ける権利
4. 国及び公共団体の賠償責任
1. 国民の平等性
日本国憲法第14条で平等性について規定されている。
2. 国民の生存権
日本国憲法第25条の「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」が生存権を指す。
3. 国民の教育を受ける権利
日本国憲法第26条で教育を受ける権利について規定されている。
4. 国及び公共団体の賠償責任
日本国憲法第17条で国および公共団体の賠償責任について規定されている。
日本の保健医療福祉について正しいのはどれか。
1. 憲法による生存権の保障が基本理念である
2. ノーマライゼーションは疫学的理念である
3. 保健医療福祉行政の事業内容は全国一律である
4. 医療費の財源では国庫負担の占める割合が最も高い
1. 憲法による生存権の保障が基本理念である。
「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」、「国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障および公衆衛生の向上および増進に努めなければならない」という生存権を保障しているのが日本国憲法第25条である。これが保健医療福祉の基本理念である。
2. ノーマライゼーションは疫学的理念である。
ノーマライゼーションは障害の有無に関わらず、社会参加をして地域で共生することである。疫学とは人間の集団を対象として、病気の原因やしくみを究明するために原因とその関連を数量的に分析することである。
3. 保健医療福祉行政の事業内容は全国一律である。
保健医療福祉行政の事業内容は全国一律のものとそうでないものがある。一律でないものの例として「自治体による小児の医療費の補助」「介護保険の地域支援事業の任意事業」などがある。
4. 医療費の財源では国庫負担の占める割合が最も高い。
令和3年(2021年)の国民医療費の財源のうち、保険料が50.0%で半分、公費(国庫負担)は38.0%であった。
ノーマライゼーションの考え方で適切なのはどれか。
1. 障害の有無を比較しない社会にする
2. 障害のある人が優遇された社会にする
3. 障害のある人は障害のない人に頼らずに生活する
4. 障害の有無に関わらず地域の中で共に生活する
1. 障害の有無を比較しない社会にする。
ノーマライゼーションの説明に一致しない。
2. 障害のある人が優遇された社会にする。
ノーマライゼーションの説明に一致しない。
3. 障害のある人は障害のない人に頼らずに生活する。
ノーマライゼーションの説明に一致しない。
4. 障害の有無にかかわらず地域の中で共に生活する。
ノーマライゼーションは障害の有無にかかわらず、社会に参加して地域の中で共生することである。
全問正解できましたか?
社会保障制度は、すべての基本になるので必ず覚えてくださいね!
ここまで読んでいただきありがとうございました。

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